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生物多様性の話題 講演などのレポや感想

【感想】「ディ!世界へ 令和元年度第2回大人の世界自然遺産講座」

 

令和2年1月19日、瀬戸内町立図書館・郷土館内にて服部正策氏講演の「ディ!世界へ 令和元年度第2回大人の世界自然遺産講座」があるとツイッターで見かけたので行ってきました!

演題は「奄美を見つめて40年~世界自然遺産の楽しみ方~」です。

パンフ&告知↓

 

 

主に奄美に生きる生き物の話だったので特にレポートすることはないんですけど、楽しかったので日記のような感想を書き記しておこうと思います!

今回は本当にただの感想なので!すみませんがよろしくお願いします!(?)

画像は使いまわしのものもあれば撮ったのに出していないというものもあります。いつも通りです。

話している内容に沿った画像ではないのでその点だけ注意してね……!

 

奄美ではノネコ譲渡認定者を募集しています!

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ノネコ譲渡認定者は島民以外でもなれますので、興味がある方は是非よろしくお願いします!

奄美大島における生態系保全のため捕獲したノネコ譲渡希望者の募集について

 

「ディ!世界へ 令和元年度第2回大人の世界自然遺産講座」の感想

 

「服部正策さんか……なんか名前聞いたことあるんご……」

ってかんじでぼんやり座っていたんですけど、服部先生が話し始めてハブの単語が出たとたん、ハブの論文の人やん!と思い出す体たらくでした。残念なシロ。

あんなことやこんなこと、質問タイムで聞けば良かったなあ、と帰り道の車内で悔やむなどしました。

 

カンアオイは蟻が運ぶ

 

カンアオイという植物があるんですけど、このカンアオイは種をせっせと蟻が運んで分布を広げるのだそうです。

奄美大島にはなんと10種類ほどのカンアオイが!

でも、遺伝子的には同じで、今の技術だと全て同じものとなるそうですが明らかに見た目が違うため、これから先変わってくるのではという話がありました。

全部覚えてないのだけど、ネットで調べると奄美には6種類のカンアオイがあると書いてあることから、残り4種類がどれかのカンアオイと遺伝的に同じという話なのかな?

明らかに大きさが違うのに、遺伝的に同じというのは面白いですね。

 

カンアオイによっては蟻が運んでくれないらしい

先生があるカンアオイ(名前言ってたけど忘れたよ)をじ~っと観察していたところ、蟻がそのカンアオイだけは頑なに運んでくれなかったという話がありました。

そのカンアオイは分布もそこまで広がっておらず、蟻にとって好ましくないカンアオイだから分布が広がらないのだろうという話でした。

これからまた変わってきて(進化)、蟻に好ましい味などを習得したらワンチャンあるのですかね?!

面白いですね。

ほぼ蟻に種子を運んでもらう植物だそうなので、人気はないけど一部の蟻を虜にする能力があるのでしょうね。

でないといくら人気がなかったとはいえ人気ゼロなら絶滅まっしぐらだろうし……。

美味しいものも常に食べてたら飽きますもんね。

変わり種カンアオイとして蟻界では珍味的な位置にいたりすると面白いですね。

 

カンアオイは加計呂麻や請島にもある!つまり

「カンアオイは加計呂麻や請島にもあるので昔は奄美と加計呂麻や請島は繋がっていたとわかる」という話もありました。

確かにほぼ蟻が運ぶ種であれば、地が繋がっていないと運べませんからね。

蟻がカンアオイの種を船に乗せてどんぶらできるならアリなのですが(笑)

植物の在り方を探ると、こういうこともわかってくるんですね。

面白いです。

しかもカンアオイ、場所によって派手さも違うんですって。

名瀬のカンアオイは派手って言ってたような……山よりも派手にしないと蟻が見つけづらいなどあるのでしょうかね?

 

新種を発見しまくっているのはまさかのマングースバスターズ

 

奄美は生物多様性の宝庫であるという話はよく聞くし、この記事でもちょっとお話したんですけど、そんな奄美大島はまだまだ新種が続々登場中なんです!

既にいっぱいいるのに、まだまだ発見されていない種もあるなんてすごいです。

今日の講演でも、登録されていない新種がいっぱいあるという話がありました。

なんでもマングースバスターズが山へ入って新種を見つけて来るらしいのです。

マングースを見つけるために山へよく入る彼らは山のエキスパートと言っても問題なく、だからこそ新種をたくさん見つけて来るんですって。

すごいですね。

ただ新種を登録するには同じ種類のものとどう違うのか、どこも一緒ではないのかなど調べて論文にしないといけないそうで、その作業がとても大変で追いついていないそうです。

大変だとは思いますが、新種発表楽しみにしていますね!(笑)

 

ちょっとしたことでいっきに減るクワガタムシ

 

奄美のクワガタムシは、大きな椎の木の中心が腐って落ちてドロドロになったものを食べるんだとか。

そんなドロを掃除してしまった(?)結果、クワガタムシがいっきに減ってしまったという話がありました。

世界自然遺産シンポジウムの時にも良かれと思って景観のために山を整えたりすると外来種が入り込んでしまうという話がありましたが、まさにこの話も同じようなものだと思いました。

私たち人間は良かれと思って外も掃除をしたりするわけですが、それが逆効果になることもあるわけです。

人間が出したごみを拾うなどならプラスに働くとは思いますが、山のもの、自然のものを勝手に片づけてしまうのは、ちょっと考えたほうが良いですね。

 

ヤドリコケモモの話

 

ヤドリコケモモは、椎の木などに寄生するような植物です。

国内希少種なので人にあげたりできないデリケートな植物なのですが、実はこの植物、寄生植物と思われがちな実は寄生植物ではない植物なのです!

ヤドリコケモモが生えるのは椎の木の枝あたり。

椎の木の大きなものだと太い枝がところどころ腐り、プランターのような凹みができるわけですが、この腐った凹みに根を下ろして育つのだそうです。

「もうこの木は腐り落ちる」という時に、新たな木の腐った部分に移っていくという話がありました。

しかもこのヤドリコケモモは風とおひさまが大好き。

下に落ちてしまうと2週間ほどで枯れてしまいます。

奄美の山は深いので、落ちてしまえば影がおちお日様が当たりませんもんね。

不思議な植物ですね。

 

災害は人にとっては害だけど、植物にとっては害と限らない

 

人にとっての災害は、あまり起きてほしくないものですが、植物にとってはそうとは限りません。

2010年の奄美豪雨、あの時奄美はとんでもない豪雨に見舞われました。

名瀬から龍郷に何日も行けなくなったくらい、とんでもないほどの大雨が降りました。

そんな豪雨でしたが、アマミアワゴケやアマミスミレは色々なものが流されたその場所にしっかり根を下ろし、沢山生えてきたのだそうです。

豪雨は植物たちにとって掃除の意味を持っているのではないかという話でした。

自然の減少に無駄なものなどないんだろうな、と思っていたのでなるほどと思いました。

 

糞虫は臭いという話

 

マルダイコクコガネというクロウサギのうんちを食べる糞虫がいるのですが、標本でも臭いよと言う話がありました。

標本でも臭いってすごくないですか?

洗って消毒し、乾燥させる(?)工程をふんでいるのに、標本になった後も臭うなんて!

元々の臭いがそうなんでしょうか?

食べたものが体を作っているからなのかな?

 

アマミセマダラマグソコガネはアマミノクロウサギのうんちを割ると出てくる

うんこ

 

アマミセマダラマグソコガネは、くろうさぎのうんちを割るとオスとメス、セットでいるとのこと。

クロウサギのうんちをお家にしているんですって!

私はたまに踏んじゃうことがあるんですけど、もしかして一緒に踏んじゃってたのかな……。

前から気を付けてはいるのですが、より一層気をつけます!!!

 

カミガモソウは京都で絶滅したのに奄美で開花!

 

カミガモソウという植物は最初京都で発見されたのですが、そのあと絶滅しています。

奄美でも見つかったのですがこちらも絶滅。

しかし2015年に突然出てきて開花!!!!

どうやら種が下の方で休んでいたらしく、今奄美でカミガモソウが生えている場所はイノシシが水浴びをする場所でもあるらしく、イノシシが水浴びをすることで種が掘り返され開花したのではと言う話でした。

ネットで調べてみると近年、長崎県や三重県、兵庫県でも発見されているそうなので、まだまだ眠っている種があるのかもしれませんね。

イノシシが水浴びをして種を運んでいる可能性があるにもかかわらず、同じ場所にしか生えないという特徴から、ちょっと気難しい種なのかもという話もありました。

 

ハブは島によって柄が違う!

 

ハブは島によって色や柄が違うという話がありました!

奄美は金ハブ、銀ハブ、沖縄は金ハブだけ、徳之島にはピンク色のピンクハブがいるんだそうです。

ピンクハブが居るのは知りませんでした!

遺伝子的にはみんな同じハブ!場所によって色味が変わるのは大変興味深いですね。

 

2万年前のハブは今の2倍あった?

2万年前(?)のハブは今の2倍あったという話がありました。

昔の骨などを調べていると、今の2倍のものが多いのでそう推測されるそうで。

このころは個体数も少なく、ケナガネズミを食べていたんじゃないか、と……。

 

ハブは江戸時代から増えてきた?

そんなハブ、江戸時代初期にクマネズミが持ち込まれてから人里で増えたんじゃないかとも推測されています。

今でも山奥では増えずに、集落付近で増えていることから、ハブの個体数が昔は多くなかったんじゃないかというのも、ここからきているとのこと。

山で暮らせないハブというのは面白いですね。

 

対ハブ対策できる在来種はハブにとって食べづらい生き物?

私目線だと、クマネズミを食べる方が面倒くさそうなもんだけど、確かにトゲネズミはジャンプでハブをかわしてしまうし、ケナガネズミは地上だとゆっくりとした動作だけど木の上だとするする移動してしまいますもんね。

素早いクマネズミだけど、ハブには太刀打ちできるような進化をしていないのでハブからしてみたら食べやすいのでしょう。

ケナガネズミを食べていたころよりもコンパクトなのは、でかくなる必要性がなくなって小さくなってしまったのでしょうか?

2m級のハブが少なくなっているのはもしかしたら適応している結果でもあるのでしょうか?

ここら辺なんで聞いてこなかったんだよと、めっちゃ悔やんでいます。

 

なんで奄美にカブトムシはいないのか?

 

なんで奄美にカブトムシが居ないの?という質問がありました。

実はコカブトムシはいるそうですが、元々カブトムシが好きではない環境(奄美大島)なのではないかという話でした。

というのも、お祭りやスーパーなどで夏になるとカブトムシがいっぱい売られてるにもかかわらず、外では逃げたカブトムシなどが見つかっていないからです。

そもそも奄美大島がカブトムシが住むのには適していない環境だからなのではないかということでした。

まだその謎(合わない何かがあるのでは?)は解明されていませんが面白い話です。

ただカブトムシが奄美で逃がされていても未だ見つからないというのは、逃がされたカブトムシはただただ適さない環境で死んだということでもありますから、これは悲しい事とも言えますね。

何を飼うにしろ、安易に逃がしてはいけませんね。

 

どうして奄美に希少な生きものが多くいて、世界自然遺産に登録されようとしているの?という質問

どうして奄美に希少な生きものが居て世界自然遺産に登録されようとしているのかという質問がありました。

服部先生曰く、おそらく生き物自体は北からきたのだろうと推測できるそうです。

昔はもっと温かくて北からやってきた後に地球が寒くなって、他では滅んでしまったけれど奄美は温かくてそのままだったから今の奄美があると。

そして生き物が生き残ったのはたまたまであるという話でした。

また世界自然遺産は、昔からの生き物がいることが評価されていて推されているのではとのことでした。

 

服部先生が持ってきた標本

まとめ〆

生き物にまだまだ疎い私はハテナを飛ばしながら聞いていましたが、生き物大好きな人は絶対に楽しいんだろうなあと感じた講演会でした。

中には「今まで生きてきて植物なんて気にしてなかったけど、今日はじめてこんなにあると知れて良かった」という感想を持った島民もいたので、もっとこういう講演会が広まっていくといいなあ。

やはり自然を大切にするためには「どういう生き物が奄美を作っているのか」という部分を知ることから始めないと何故島を大切にしていかなきゃいけないのかわからないですもんね……!

でもでも、講演は満席に近かったんですよ!

すごくないですか?私は驚きました。

意識もちょっとずつ高まっているのかなあ。

こういったことをわかりやすく丁寧に解説してくれる講演はめちゃくちゃありがたいです。

またあれば行きたいです!!!

気になった植物もあったので、生で見に行けたらツイッターなりで報告しますね。

ではでは~♪

 

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